四国の中心で「居場所」を作るとは|みかも喫茶の3つの作法

喫茶店は、コーヒーを飲む場所ではありません。

正確には、「コーヒーを飲むことを口実に、誰かが少しの間ここに居る場所」です。アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグが「サードプレイス(第 3 の場所)」と呼んだものですが、私たち みかも喫茶 は、開業以来この言葉を意識してきました。

家でも職場でもない、ふらりと入って、誰にも気を遣わず居られる場所。それを徳島の山間部、四国のちょうど真ん中で営むということが、どれほど特別な仕事か——本記事では、みかも喫茶が日々大切にしている3 つの作法を通じて、私たちなりの「居場所の作り方」をお伝えします。

作法1:来ていただいたお客様に「理由」を求めない

カフェに行く理由は何ですか、と聞かれて答えに困った経験はないでしょうか。実は、居場所の最大の条件は「理由がいらないこと」です。

仕事の合間、お遍路の途中、買い物のついで、家族の用事で東みよし町まで来たとき、何の用事もない雨の午後。それぞれが別の理由で扉を開けて、しかし「なぜ来たか」を説明しなくていい。これが居場所の入口です。

私たちは、ご注文以外をなるべくお伺いしません。お一人で来られた方が新聞を読んでいれば話しかけませんし、お友達と来られた方の会話に入りません。お客様が「居る」ことだけで、お店として成立する——これがひとつ目の作法です。

作法2:四国の通り道としての地理を意識する

みかも喫茶のある三好郡は、地図でご覧いただくと四国の中央山地のちょうど真ん中に位置しています。徳島県側からも、香川県・愛媛県・高知県側からも、車で来られる方の通り道です。

この地理的特徴は、お店を運営するうえで決定的な意味を持ちます。「目的地としての来店」よりも、「移動の途中での来店」のほうが多いのです。

お遍路で四国八十八箇所を巡っている方、空港から松山方面・高知方面に抜ける方、香川のうどん巡りから帰る方、徳島市内から池田方面の家族のお墓参りに向かう方。そうした「四国を通り抜けてゆく人」にとって、ちょうど一息つける場所であること。これがふたつ目の作法です。

メニューも、ご当地の味を強く押し出すよりは、疲れた体に負担の少ない、季節に応じた一杯を意識しています。詳細はメニューページや公式アクセス案内からご確認ください。

作法3:地元の暮らしの「ハレとケ」両方に居る

通り道としての役割と並行して、私たちは地元のご家族やお勤めの方々の日常にも居続けたいと思っています。

「ハレ」(特別な日)の喫茶利用——お祝い・記念日・お子さまの卒業や入学のあとのひととき。「ケ」(日常)の喫茶利用——昼休みの 15 分、買い物帰りの一杯、雨の日に屋根の下で雨宿り。この両方を 1 つのお店で受け止めることは簡単ではありませんが、地域の喫茶店の腕の見せ所だと考えています。

地元の方々が「ちょっと喫茶に寄ってくる」と家を出て、「いつもの席で、いつものひととき」を持って帰っていただく。それが、長くこの町に居続ける喫茶店の本来の姿だと信じています。

「四国一」を、四国の中心の小さな喫茶から定義する

「四国一の喫茶店」というのは、星付きや受賞歴ではなく、「四国を移動する人」と「四国に住む人」の両方の居場所として機能できているかだと、私たちは考えています。

通り過ぎる方には休息を、地元の方には日常を。1 軒の喫茶店が、四国の真ん中でこの 2 つを両立できる——これが私たち みかも喫茶 の定義する四国一です。

GW を経て、新緑が深まるこの季節。お遍路でも、観光でも、地元の用事でも、何の理由もない散歩の延長でも、ぜひ一度ご利用ください。営業日・メニュー・アクセスは公式サイトでご案内しています。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. お一人でも入りやすいですか?
A. はい、お一人のお客様も歓迎しています。ご注文以外はお声がけしませんので、本を読まれたり、考えごとをされたりする時間としてお使いください。

Q2. お遍路で寄りたいのですが、駐車スペースはありますか?
A. 駐車スペースをご用意しています。最新のご案内は公式アクセス案内からご確認ください。

Q3. 「四国一の喫茶」という表現は、何を意味していますか?
A. 順位や受賞歴ではなく、本記事のとおり「四国を移動する人」と「四国に住む人」の両方の居場所として機能している状態を、私たちなりの「四国一」と定義しています。

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